【正しい投球フォーム】を自然に身につけるための必須基礎トレーニングドリル7選!誰でも簡単にできる【ストレッチ&動きの感覚ドリル】
正しい投球フォームを身につけるためには正しい体の使い方を徹底的に覚えこませる必要があります。
ボールをうまく投げられない選手は、下半身と上半身の間で割れや腕のしなりを作れていないケースがとても多いです。
今回は自然ときれいな投球フォームを習得するために必要な基礎的なトレーニング&ストレッチを7種類厳選して紹介しています。
「肘をもっと上げる」
「リリースポイントを前にする」
「胸をはって投げる」

一般的に理想とされている投げ方を意識して投げようとしてもどうやって体を動かしていいのかイメージできず、うまくいかないことが多いのではないでしょうか?
ボールを上手に投げるために必要な割れや腕のしなりを作るためには柔軟性と動きの感覚が重要です。
特に、球を速くするために大切な腕のしなりを作るには
- 肩甲骨周りなどの柔軟性
- 腕の脱力
- 体幹に対する腕の逆回転

などが必要になります。
そもそも肩甲骨周りに固さがあったり、割れやしなりの感覚が備わっていなければ、フォームの形だけを意識してもパフォーマンスUPすることはありません。
ということで、今回は正しい投球フォームを習得するために必ず身につけておくべき基礎的な投球ドリルを7つ厳選して紹介します。
誰でも簡単にできるプログラムですので、ぜひ参考にしてみてください。
芹田祐(セリタタスク)
理学療法士として整形外科病院・整形外科クリニックなどに10年ほど勤務。野球現場では小学生からプロ野球まで幅広い年代の選手に対して述べ1000名以上のリハビリテーション・トレーニング指導経験あり。
保有資格
理学療法士/認定理学療法士/JARTA認定トレーナー/国際認定シュロスセラピスト/修士(医科学)
この記事の目次
少年野球のうちに【肘下がり】を修正しよう


今回紹介するトレーニングプログラムは主に
- 下半身と上半身の間での割れ
- リリース直前の腕のしなり
この2つを習得するための内容になっています。
この2つの動きが苦手な選手はとても多いのですが、これ以外では肘が下がってボールを投げてしまっている選手もとても多いです。
肘が下がってしまうと開きが早くなりやすく
- コントロールが安定しない
- 球速が上がりにくいい
- 肩・肘にかかる負担が大きくなる
などのデメリットが大きく、修正するべきポイントになります。
少年野球でよく見られる投球フォームです。
肘下がりには
- トップでの肘下がり
- リリースポイントの肘下がり
この2つのパターンがあります。
それぞれで原因と改善方法が変わりますので、肘が下がっているかチェックしてそのタイプに合った改善方法に取り組む必要があります。
- スマホで簡単にできる肘下がりチェック法
- 肘下がりのタイプ紹介
- 肘が下がってしまう原因と対策
このあたりについては下の記事でくわしく紹介していますので、そちらを参考にしてください。
https://pitcher-room.com/form/low-elbow/

テイクバックに問題がある選手も多い

投球フォームは一瞬の間に一連の流れで行われる連続的な動作です。
投球フォーム前半で正しい体の使い方ができていないとリリース(投球後半)を安定させることはできません。
投球前半の動きが悪いとそこで動作の流れが切れてしまい、連動性がなくなってしまいます。
例えば、ステップした踏み出し足が地面に着地した瞬間(投球前半)に明らかに腕の位置が低いと力強いリリースにつなげることはできません。
この場合はリリース直前の腕のしなり=(投球後半)のドリルを行うよりも、まずはテイクバック=(投球前半)の修正を行うようにしましょう。
投球フォームは一連の流れで行う連続的な動作なので投球前半で間違った体の使い方をしているといいボールを投げることはできない。
投球前半の動作に課題があれば、その部分からフォームを修正する
テイクバックをスムーズにとれない選手の原因は、意外にも股関節・骨盤・体幹など腕以外の部分の使い方や重心操作をうまくできていないことが多いです。
テイクバックを修正するための基礎ドリルは下の記事で紹介していますので、気になるかたはそちらのメニューも合わせて行うようにしましょう。
https://pitcher-room.com/form/junior-method1/
投球フォームを習得するための基礎トレーニング
- 可動域UPストレッチ
- 動きの感覚習得ドリル
この2つのパートに分けて紹介していきます。
シンプルなメニューだけど、意外にできない選手が多いのでぜひやってみてください!
基本的な投げ方を習得するための可動域UPストレッチ
正しい投球フォームを作るためには肩甲骨・胸郭周りの柔軟性が絶対的に必要です。
そもそもの可動域がない状態で正しい投げ方を身につけるということはできないので、まずは土台作りを徹底して行うようにしましょう。
体幹ひねりストレッチ
割れを作るための体幹・肩甲骨のストレッチです。
- ステップ足を前に出して軸足は後ろに引きます。
- 投げる側の手は頭の後ろに当てておきます。このとき、反対の手は膝の内側を固定しておきましょう。
- 顔はキャッチャー方向を向いたまま、肘を後ろに引きながら体幹をできる限りひねりましょう。 15回×3セット
- 体幹を回したときに膝がつられて内側に入らないようにしましょう。
バットしなりストレッチ
次はしなりを作るためのストレッチです。
バットを使って行います。
- 投げる側の手を上、反対の手を下にしてバットを持ちます。
- 下にある反対の手で軽くバットを引きましょう。このとき真下ではなく、反対のお尻(動画は左投げで左のお尻に向かって)に向かって引きましょう。
- しなりは投げる側と反対でも重要(グラブを引くとき)なので両方やるようにしてください。 20回×3セットずつ
- バットを引いたときに投げる側の肘がなるべく動かないようにしましょう。
- バットを引いたときに胸もはるようにして背骨との連動を意識してください。
背骨の連動性が特に重要なストレッチです。腕だけが引っ張られることがないようにしてください!
バックストローク
簡単そうに見えて奥が深いストレッチです。
割れの可動域を作るのにオススメなメニューです。
- 背泳ぎをするように交互に腕を回します。
- 体の正面にある腕は動かないように固定してください。
- 腕をできるだけ大きく動かすのですが、動きが腕だけでなく、肋骨から動かすように意識しましょう。 左右合計20回×2セット
腕を回したときに反対の手もつられて回ってしまうと割れの動きがなくなってしまいます。前の手はしっかり止めておくようにしましょう。
動きの感覚トレーニング
次は正しい投球フォームの感覚を身につけるのにオススメのトレーニングを紹介していきます。
インナーマッスルにも刺激が入るので、ウォーミングアップやキャッチボール前にオススメです。
外旋-内旋トレーニング
しなりのイメージを作るトレーニングです。
少年野球の選手にやってもらうとできない子がとても多いです。
インナーマッスルのトレーニングにもなるので、ぜひ実践してみてください。
- 腕を真横に開き、肘を肩と同じくらいの高さにします。
- 肘の位置は変えずに肘から先をリズムよく動かしましょう。
- 手が後ろ(外旋)に行くタイミングで軽く胸をはるようにしてください。 20回×3セット
- 腕に力が入っていると上手にできません。脱力して行いましょう。
- 肘を後ろ(背中側)に引いてしまう選手がとても多いです。肘の位置が変わらないかチェックするようにしましょう。
外旋-内旋トレーニング(エレベーター)
肘の位置を止めた状態で外旋-内旋をリズムよくできるようになったら肘の角度を変えて行うようにしましょう。
- 基本的な動きは先ほどの外旋-内旋トレーニングと同じです。
- 動画のように肘の高さを少しずつ上げたり、下ろしたりしてやってみましょう。 20×2セット
- 肘を上げ下げするようになると、肘を後ろに引く動きがより出やすくなります。肘の動きが上下だけになっているかチェックしましょう。
少し動きが難しいかもしれません。
まずは、基本形の外旋-内旋トレーニングをマスターするようにしましょう。
基本的な投げ方を習得するためのスローイングドリル
バドミントンスロー
- トップの位置から開始します。
- 腕をなるべく大きく振ります。
- ラケットは斜め上に振るイメージで行いましょう。
- ラケットのヘッドをギリギリまで背中に置いておきましょう。
- ラケットのヘッドが体幹の回転と同時に背中から離れる選手はしなりを作れていません。
しなりスロー
- ボール(おもちゃボールでOK)投げる腕はトップの位置に置いておきます。
- 軽く足を上げて腕をふりましょう。
- 体を回転させたときにボールを離してください。
- 離したボールが体に当たらなければOK!
- しなりを作れない選手は離したボールが体に当たってしまいます。
- 投げるときに腕が力んでしまう選手は体の回転に腕がついてきてしまい(開きが早い)、離したボールが必ず体に当たります。
少年野球関係者はご覧ください
この記事を読んでくださっている方には少年野球チームの指導者や保護者の方が多いと思います。
少年野球の選手では投球フォームだけでなく、バッティングフォームに関しても正しい形を早い段階で習得するべきです。
小学生のうちに正しい打撃フォームを身につけておかないと、悪いクセが染みついてしまって修正するのが難しくなってしまいます。
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合理的なトレーニングを行って正しい投球フォームを身につけよう
正しい投球フォームを習得するために必要なストレッチ、感覚ドリルを紹介しました。
選手には細かい指導はせずに遊び感覚で普段の練習メニューに取り入れてもらい、自然に正しいリリースや体の使い方を身につけてもらえるといいかなと思います。
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