投球フォームの改善につながる【股関節】ストレッチ&トレーニング4種
ピッチャーは股関節をフルに使いこなせないとよいパフォーマンスを発揮することはできません。
でも、お尻周りの筋肉は毎日の走り込みなどで固まってしまっているという選手がとても多いです。
正しいケアの方法を理解して自宅や練習の合間にこまめに実践することがとても重要です。
今回はお尻周りのストレッチと可動範囲を広げるためのトレーニングを紹介していきます!
この記事の目次
ピッチャーはお尻周りの柔軟性が必ず必要!!
「140km/h以上のストレートを投げる」
ピッチャーをしていれば、だれでもあこがれる目標ではないでしょうか?
速いストレートを投げるためには、筋力・全身の筋肉量・バネ力などは当然必要なのですが、
大前提として必要なのが股関節の柔軟性です。
今まで大学野球・ノンプロ・プロ野球選手などトップレベルのピッチャーと関わらせていただく機会がありましたが、
例外なく太もも裏とお尻周りの筋肉が柔らかく、可動範囲が広かったです。
反対にパフォーマンスが上がらない選手は、この辺りの筋肉がガチガチになっている場合がとても多い印象を受けます。
今回はお尻周りについてまとめてますが、太もも裏のケアについては以前の記事でまとめてますので、そちらも参考にしてください。
自信ありますか?可動域をチェックしてみよう

まずは自分の柔軟性をチェックしてみましょう。
- 前足はあぐらのような位置におく(上の写真を参考にしてください)
- 後ろ足はまっすぐ後ろに引く
上の姿勢をキープしたまま、上半身の重心を落としていきます。
両肘をしっかりと地面につければOKです。
- 両肘がつかない
- 上半身が浮いてしまう
- 足の位置がズレてしまう
などの選手はお尻周りの筋肉ガチガチです。
お尻周りの固さがピッチングの動きを制限して
パフォーマンスが上がらない原因になっている可能性大です!
これから説明するストレッチを取り入れて柔軟性改善を目指しましょう!
また、このチェックがクリアしている選手もお尻周りの筋肉は固くなりやすいので
ぜひセルフケアの時間に取り入れるようにしてくださいね。
クロスストレッチ

一つ目はクロスストレッチです。
見慣れたストレッチだと思いますが、正確にやらないとストレッチ効果はありませんので
ポイントを見ていきましょう。
ポイント

- 右膝を左の肩口に向かって引く
- 右足首を持って右の肩口に向かって引く
このストレッチのポイントは手で引っ張る方向です。
このクロス方向へのひっぱりがなく、
真上に引き上げてしまうと筋肉がうまく伸びないので注意してください。
クロスストレッチでまんべんなくお尻を伸びそう
お尻周りが伸びている感じが出ていればOKです。
中殿筋・大殿筋などのお尻についている筋肉はとても大きく、お尻全体に付いています。
手で引っ張る方向を少しずつ変えてお尻の中でも伸びる場所をずらしながらストレッチをかけるようにしてください。
クロスストレッチの回数目安
クロコダイルリーチ

次はクロコダイルリーチです。
固い選手は少しキツイかもしれませんが、頑張ってやってみましょう!
- 前足をあぐらのようにして後ろ足をできるだけ後ろにひきます
- 片手を伸ばしてできるだけ遠くまで腕を伸ばします
- 手が届くか届かないかギリギリの所に目標物を置いてタッチします
※目標物はなんでもOKです。
クロコダイルリーチのポイント

膝が曲がりすぎるとストレッチが弱まってしまうので気をつけるようにしましょう。

- スタート位置でしっかり重心を低くする
- 前足の膝の角度を直角ぐらいにする
- 手を伸ばすときに腕だけでなく、脇と肩甲骨周りから伸びしていくイメージで行う
いいピッチャーは腕が長く見えるとよくいいますが、
それはリリースのときに腕だけでなく、脇と肩甲骨周りも一緒に可動させているからです。
脇・肩甲骨周りの柔らかさも手に入れて自分の腕をできるだけ長く使えるようになりましょう
クロコダイルリーチは脇・肩甲骨周りまで意識しよう!
お尻周りが伸びる感じにプラスして脇の辺りが伸びている感じが出るようにしてください。
クロコダイルリーチの回数目安
・15回×3セットずつ
ヒップリーチ

次はヒップリーチです。
お尻周りと脇辺りにストレッチをしながら正しく体をコントロールして操作するトレーニングです。
- 右ピッチャーであれば、左足を「股関節はめ」の姿勢にします。
- 左手をなるべく遠く前に伸ばします。腕だけでなく、左肋骨周りから伸ばしましょう。
- 右手と左手を入れ替えていきます。
- 右手をなるべく遠く前に伸ばします。腕だけでなく、右肋骨周りから伸ばしていきます。
一番腕を伸ばしたところで5秒キープします。このときに股関節や膝の位置がズレないようにしてください。
手順1の「股関節はめ」をきちんとできていないと
このトレーニングの効果がありません。
股関節はめのポイントや意識する点については下の記事でまとめてますので、そちらを参考にしてください!!
ヒップリーチは膝の固定と股関節の動きがポイント

- 腕をMaxまで遠くに伸ばす
- そのときに膝が動かない
- 股関節は後ろに引けていく
トレーニング中の腕の高さはリリースポイントと違うと思いますが
「膝は固定」&「股関節を引く」&「反対の腕を最大限まで伸ばす」
この動きは安定したボールリリースをするためにとても重要です
ヒップリーチは肋骨周りも意識しよう!
肋骨周りが伸びるのを感じながら行うようにしてください。
このトレーニングでは、お尻周りはバランスをとるため