【1軍&2軍の相違】プロ野球の規定投球回数とは?計算方法と今後の改定予測まで丸わかり

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この記事のまとめ

プロ野球には規定投球回数という基準があります。この記事では規定投球回数に到達するまでの条件などを紹介します。近年は規定投球回数に達する投手が激減していますが、今後規定投球回数に変わりうる新たな指標とそのミカタとは??

防御率がいいのに投手成績に名前が載らない選手がいるよ

プロ野球には規定投球回数という基準があります。

この基準に到達していないと、スポーツ誌などの投手成績表に名前がのらず、投手タイトルの対象にならないこともあります。

この記事を読んでいただけると、規定投球回数の概要だけではなく、規定投球回数の問題点も知ることができます。ぜひ、最後までご覧ください。

この記事で分かること
  • 規定投球回数とは何か
  • 規定投球回数の計算方法
  • 規定投球回数は見直し案

規定投球回数とは?

規定投球回数とは、プロ野球の公式戦で投手が最優秀防御率のタイトルを獲得する際に必要な投球回数のことです。

つまり、いくら防御率がいい選手がいたとしても、その選手が規定投球回数に到達していないと最優秀防御率のタイトルを獲得することはできません。

理由を簡単に説明するよ


シーズン中に1試合の1イニングのみに登板した選手がいたとします。

その1試合を無失点に抑えたら、シーズン成績が防御率0.00です。

もし、規定投球回数の基準がなければ、この選手が最優秀防御率のタイトルを獲得することになってしまいます。


1試合の1イニングだけ抑えただけでタイトルを獲得できるというのは当然ながらおかしな話ですよね。

そうならないために、一定の投球回数を重ねた投手の中から最優秀防御率を決めるように定められています。

規定投球回数=先発投手の実績

ちなみに、最多勝など他のタイトルは規定投球回数に達していなくても獲得することが可能です。

過去には最高勝率のタイトルは規定投球回数をクリアしている必要がありました。

しかし、現在は投球回数ではなく勝利数が必要条件なので規定投球回数は関係ありません。

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規定投球回数の計算方法

規定投球回数の基準は公認野球規則で定められています。日本のプロ野球では以下のようになっています。1軍の場合は規定投球回数=試合数×1.0になっています。2軍の場合は規定投球回数=試合数×0.8とそれぞれ定められています。

メジャーリーグの最優秀防御率は少なくともそのリーグで試合同数以上のイニングを投球しなければならない。マイナーリーグでは、少なくともそのリーグで試合総数の80%以上の数と同数以上のイニングを投球しなければならない。

引用:公認野球規則9.00 記録に関する規則

規定投球回数の基準は公認野球規則でこのように定められています。


プロ野球では以下のようになっています。

  • 1軍の場合
    規定投球回数=試合数×1.0
  • 2軍の場合
    規定投球回数=試合数×0.8


仮にレギュラーシーズンが1軍・2軍ともに143試合だったとします。

  • 1軍の場合
    143×1.0=143回
  • 2軍の場合
    143×0.8=114回

1軍は試合数=規定投球回数なので143回の投球イニングが必要です。

一方、2軍では114回以上投球すれば規定投球回数に達します。

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規定投球回数の役割

規定投球回数にはどんな役割があるか紹介します。


1つめは規定投球回数の到達は先発投手にとって

「一年間ちゃんと働きました!!」

という勲章的なものになっています。


先発投手にとって大きな実績となるので、年末の契約更改での査定にも影響します。

先発投手にとってそんなに大事なんだ


2つ目はさきほど話したように1イニングのみ当番した投手が最優秀防御率を受賞したら大問題です。

勝利数などの「積み上げ式」ではなく、防御率のように「率」系のタイトルはある一定以上の数をこなした選手にだけその権利が与えられるのです。

その権利の基準になっているのが規定投球回数です。


今までに多いときには1シーズンで30人以上の選手が規定投球回数をクリアしていました。

しかし、2013年以降は30人を超えたシーズンはありません。


そればかりか、2018年以降は規定投球回数をクリアする選手が20人を下回るようになっています。

  • 先発
  • 中継ぎ
  • ワンポイント
  • セットアッパー
  • クローザー

このように、投手の消耗を抑えるために投手の分業制が進んだ現代では、先発投手が長いイニングを投げず、登板間隔も長く取ることが多くなりました。


そうなると、規定回数に到達する選手は必然的に少なくります。

規定投球回数の変遷

現代のプロ野球では先発投手が好投していても、100球に達する6回あたりでマウンドを降りることが当たり前になりつつあります。

いいピッチャーがたくさん控えているよ


規定投球回数の基準は昭和39年(1964年)から今日までずっと「試合数×1.0」です。

それ以前は試合数×1.4などの規定がありました。

そのため、1956年(昭和31年)パ・リーグでは、規定投球回数が230イニング以上という驚くべきボーダーになっています。

現代もこの規定が採用されていれば、規定投球回数に達する選手は皆無になると思います。

規定投球回数到達者の減少

かつては両リーグとも規定投球回数に達する投手が先発・リリーフを問わずに多くいました。

しかし、1980年代半ば頃から投手分業制が定着しはじめてリリーフ投手が規定投球回数に達することは珍しくなりました。


さらに近年は

  • 中6日の先発ローテーション制の確立
  • いわゆる「勝利の方程式」によるリリーフ投手の多用
  • ケガ予防に対する意識向上

このように先発投手の投球イニングが増えにくい環境が整っています。

その結果

  • 1998年 オリックス
  • 2003年 オリックス
  • 2007年 阪神
  • 2008年 中日
  • 2016年 中日
  • 2018年 ソフトバンク 

などのように規定投球回数に到達する投手が1人もいないチームまで現れています。

チーム内で1人もいないのは驚き!!

特に、2019年のパ・リーグでは規定投球回を満たした投手が6人しかいませんでした。

(2019年の規定投球回数クリアの選手一覧はこちら)


これはオープナーの採用などリリーフ投手の活用も多様化していることが一因です。


また、2004年のアテネオリンピック・2008年の北京オリンピックでは野球競技にプロ野球選手が派遣されました。

そのことを考慮して五輪派遣選手の規定投球回数の算出基準となる試合数を

所属球団の総試合数から派遣期間中の試合数を引いた数

という特別措置が設けられました。


ただ、この措置のおかけで規定投球回数の到達を認められたのは1人しかいません。

2004年の和田毅選手(福岡ダイエーホークス・規定投球回数133に対して実績128回1/3)のみです。

2019年のセ・パ両リーグの規定投球回到達者

規定投球回数の到達者が少なかった2019年一覧はこちらです。

セ・リーグ

大野雄大投手(中日)
25試合 177.2回  9勝8敗 156奪三振 防御率2.58
ジョンソン投手(広島)
27試合 156.2回 11勝8敗 132奪三振 防御率2.59
山口俊投手(巨人)
26試合 170.0回 15勝4敗 188奪三振 防御率2.91