【秋の風物詩】プロ野球ドラフト会議の仕組みとルールを解説!歴代の事件簿も紹介

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この記事のまとめ

プロ野球ドラフト会議の仕組みとルールについて小学生でもわかるように図や実例をたくさん取り入れて解説しています。また、歴史の長いドラフト会議で起きた事件簿とは??

秋といえばドラフト会議!!

プロ野球ファンにとってシーズン終了後の大きな楽しみといえばドラフト会議ですよね。

将来のスター候補がどの球団に入るか気になりますよね。ドラフト会議って淡々と進んでいきますが、指名するうえでのルールがあります。

この記事ではドラフト会議の仕組み・ルール・歴史を小学生でも分かるように今までの実例を交えて解説しています。

また、歴史あるドラフト会議で世間を揺るがせた事件を3つ紹介するのでぜひご覧ください。

ドラフト会議とは?

ドラフト会議とは日本野球機構が主催する新人選手獲得のために行われる会議です。

正式名称は新人選手選択会議です。

球団が新人選手と契約するためには、新人選手選択会議(ドラフト会議)で、契約を希望する選手に対する選手契約締結の交渉権を獲得しなければならない。

引用:ドラフト会議の概要|日本野球機構公式サイト

ここにも書かれているように、新人選手を契約するためには、ドラフト会議で交渉権を獲得する必要があります。


ドラフト会議というと、プロ野球以外でも導入されていますが、日本のプロ野球では1965年から開始しています。

ドラフト会議の意義

日本野球機構がドラフト会議を開催する一番の目的はこちらです。

プロ野球12球団の戦力のバラツキをなくすこと

どういうこと??

ドラフト会議というものがなくて球団が選手に直接オファーできる制度だったとします。

そうすると、人気球団で年俸をたくさん出してくれる球団を選ぶ選手が増えてしまいます。


そうなると、球団間の格差が生まれ、圧倒的な戦力を整えた金満球団がペナントレースを独走することになります。

反対に、有望選手を獲得できない球団は戦力が整わず、負け試合が多くなります。

その結果、ペナントレースの早い段階で優勝チームが決まってしまいます。

消化試合でつまらないなあ


そうなると、プロ野球からドラマチックな試合や緊張感がなくなり、最終的にはプロ野球離れが進んでしまう危険性があります。


このような事態を防ぐため、12球団に優れた選手が均等に分散して入団するようにしてプロ野球の活性化を促すのがドラフト会議の大きな役割なのです。

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ドラフト会議の仕組み

ドラフト会議の仕組みを説明していきます。


ドラフト会議では各球団が獲得したい選手を順番に指名していきます。

1巡目(各球団の1人目)のみ入札抽選が行われます。

そのため、指名するときに球団の優先権はありません。


2順目以降は

  • ウェーバー方式
  • 逆ウェーバー方式

この2つの方法を利用して球団の指名順が決まっています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ドラフト会議1巡目(入札抽選)

1順目の入札抽選を詳しく説明します。

まず、全球団が1位に指名したい選手を発表します。

指名選手がかぶった場合

他チームと1位指名の選手がかぶったときは各球団の代表者1名がくじを引き、その選手と交渉する権利を争います。

くじ引きが外れた(交渉権を得られなかった)チームは、他の選手を選んで再度入札抽選を行います。

そこで、またかぶった場合は同じようにしてくじ引きを行います。

この流れを各チーム1位指名の選手が決定するまで繰り返します。

指名選手がかぶらなかった場合

指名選手が他球団とかぶらなかった場合は単独指名になります。

その場合は指名したチームがそのまま交渉権を獲得できます。

ドラフト1位指名球団数のランキング

ちなみに今までに1位指名を受けた球団数ランキングはこちらです。

野茂英雄選手8球団1989
小池秀郎選手8球団1990
福留孝介選手7球団1995
清宮幸太郎選手7球団2017
菊池雄星選手他6球団2009

6球団指名は他にも以下の4名がいます。

  • 岡田彰布選手(1979年)
  • 清原和博選手(1995年)
  • 大場翔太選手(2007年)
  • 大石達也選手(2010年)

ドラフト会議2巡目以降

「1巡目」と「2巡目以降」で方式が変わるよ

ドラフト会議の2巡目以降はウェーバ&逆ウェーバー方式で行われます。

2巡目以降は指名した時点でその球団が交渉権を獲得できます。

そのため、2巡目以降でくじ引き抽選をすることはありません。

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ウェーバー方式(偶数巡目の指名)

ドラフト会議の2巡目はウェーバー方式になります。

プロ野球ドラフト会議の2巡目指名はウェーバー方式です。ウェーバー方式とは最下位球団から順に選手を指名できるシステムです。セリーグとパリーグが交互に選手指名していきます。また、3巡目は逆ウェーバー方式になります。セ・パの1位チームから順番に指名していき、最後に6位チームが指名をします。4巡目以降はこの順番で指名を繰り返していきます。ドラフト会議終了まで各球団が指名を続けています。
ウェーバ&逆ウェーバー方式

ウェーバー方式とはその年の最下位球団から順番に選手を指名していくシステムです。

セリーグとパリーグが交互に選手指名していきます。

逆ウェーバー方式(奇数巡目の指名)

3巡目では逆ウェーバー方式になります。

セ・パの1位チームから順番に指名していき、最後に6位チームが指名をします。

4巡目以降はウェーバー&逆ウェーバー方式を繰り返して指名していきます。

ウェーバー方式のセ・パ優先権

ウェーバー方式でセリーグとパリーグが交互に選手を指名していきます。  セリーグとパリーグどちらが優先されるのか疑問になると思います。1番目に指名するのが6位チームですが、セリーグ6位とパリーグ6位のどちらが先に指名するかを決めておく必要があります。

ウェーバー方式でセリーグとパリーグが交互に選手を指名していきます。

セリーグとパリーグどちらが優先されるの?

1番目に指名するのが6位チームですが、セリーグ6位とパリーグ6位のどちらが先に指名するかを決めておく必要があります。

その優先権の変遷について紹介します。

日本シリーズの勝敗

以前は日本シリーズで敗れたチームの所属リーグが優先権を得ていました。

しかし、ドラフト会議が日本シリーズの開催前に行われるようになり、この方式は採用できなくなりました。

オールスターの勝敗

その後はオールスターの勝敗で指名優先権を決めていました。

交流戦の合計勝利数(リーグ対抗)

セ・パ交流戦が開始した後の2015年からは交流戦の勝ち数が多いリーグに優先権が与えられるようになりました。

例えば、こちらは2019年の交流戦の勝敗表です。

 負
ソフトバンク1152
オリックス1161
ジャイアンツ1170
ベイスターズ1071
ライオンズ1080
イーグルス1080
ファイターズ891
ドラゴンズ8100
ロッテ8100
タイガース6102
ヤクルト6120
カープ5121

セ合計:46勝 パ合計:58勝

パリーグに優先権が与えられます。

【現行】最下位チーム(セパ1年ごと)

先ほどの交流戦の合計勝利数だと、9年連続でパリーグが勝ち越しでした。

そうなると、パリーグに毎年優先権が与えられることになり、適正に戦力均衡を図れないということで現在の方式へと変更になりました。


現在はセリーグとパリーグ順番にレギュラーシーズン最下位に優先権が与えられるようになっています。

今後の指名優先権(変更の可能性あり)
  • 2021年
    セ⑥位→パ⑥位→セ⑤位・・・
  • 2022年
    パ⑥位→セ⑥位→パ⑤位・・・
  • 2023年
    セ⑥位→パ⑥位→セ⑤位・・・

【特例】2020年のケース

また、2020年はレギュラーシーズンの終了時期が例年よりも大幅よりも遅れました。

そのため、ドラフト会議がシーズン終了前に行われました。

そののため、ドラフト前日の2020年10月25日時点での公式戦順位が採用されました。

【実例】ドラフト会議の流れ

実例として2020年のドラフト会議の流れを紹介します。

前述のとおり、2020年はドラフト会議前日である10月25日の順位を採用しました。


そのときの順位表がこちらです。

セリーグ

1位巨人
2位中日
3位阪神
4位横浜
5位広島
6位ヤクルト
2020年10月25日時点のセリーグ順位表

パリーグ

1位ソフトバンク
2位ロッテ
3位西武
4位楽天
5位日本ハム
6位オリックス
2020年10月25日時点のパリーグ順位表


2020年はセ・パ指名優先権がパリーグにありました。


1巡目(入札抽選)

各球団1位で指名する選手を公表します。

競合した場合はクジ引きをして交渉権を獲得するチームを決めます。

2巡目(ウェーバー方式)

オリックス → ヤクルト → 日本ハム → 広島カープ → 楽天イーグルス → 横浜ベイスターズ → 西武ライオンズ → 阪神タイガース → 千葉ロッテ → 中日ドラゴンズ → ソフトバンクホークス → 巨人

3巡目(逆ウェーバー方式)

巨人 → ソフトバンクホークス → 中日ドラゴンズ → 千葉ロッテ → 阪神タイガース → 西武ライオンズ → 横浜ベイスターズ → 楽天イーグルス → 広島カープ → 日本ハム → ヤクルト → オリックス

4順目以降

この順番でドラフト会議が終了するまで指名を繰り返します。

オリックス&巨人は2連続で指名することになるね

  • 指名選手の合計が120名に到達
  • すべてのチームが選択終了を宣言

このどちらかで終了になります。

ドラフト会議のルール

ドラフト会議で指名されるための条件を簡単に紹介します。

指名条件
  • 日本のプロ野球に在籍したことがない
  • 日本国籍がある
  • 日本の学校に在学経験がある
  • ドラフト翌年の3月に卒業見込み
  • 大学生の場合4年間在学

ドラフト会議で指名を受けるためにはこのような条件があります。


また、高校生&大学生の場合は「プロ志望届」を期日までに提出する必要があります。

参考:日本高校野球連盟

参考:全日本大学野球連盟

この届け出を提出していないとドラフト会議で指名を受けることができません。

ドラフト会議の歴史

プロ野球のドラフト会議の歴史をざっと紹介します。

1964年:ドラフト制度導入が提案

プロ野球リーグオーナー懇談会で当時、西鉄ライオンズ(現西武ライオンズ)の社長・西亦次郎さんがアメリカのアメフト(NFL)で行われているドラフト制度の導入を提案したのが始まりといわれています・

1965年:第1回ドラフト会議が開催

1965年にプロ野球の第1回ドラフト会議が行われました。

当時の指名ルールが以下のとおりです。

  1. 各球団が獲得希望の選手に順位を付けて名簿提出
  2. 名簿1位が重複した場合は抽選
  3. 抽選に外れた球団は名簿2位の選手を獲得

現在とは違うルールで行われていました。

1966年:年2回のドラフト会議

  • 第1次ドラフト(9月):国体に出場しない社会人&高校生
  • 第2次ドラフト(11月):大学生と国体出場者

国体日程を考慮して年に2回ドラフトが行われるようになりました。

1967年:名簿提出制度が廃止

事前に獲得希望選手の名簿を提出する制度が廃止されました。

そのかわり、あらかじめ抽選を行って球団の指名順を決めて選手の指名を行っていくスタイルになりました。

1978年:ドラフト制度が一新

1978年に全球団が同時に一人ずつ選手を指名し、重複した場合に抽選を行う方式になりました。

1991年:ドラフト外入団を廃止

この年からドラフト外入団が廃止になりました。

ドラフト外入団とはドラフト会議で指名されなかった選手を対象にスカウトなどが直接選手と交渉して契約することです。

1965年のドラフト開始時から続いていた制度でした。


ドラフト外入団で輝かしい成績を残した選手は意外にもたくさんいます。

  • 西本聖選手(巨人など)
  • 大野豊選手(広島など)
  • 秋山幸二選手(西武など)
  • 石井琢朗選手(横浜など)

1993年:逆指名制度が導入

逆指名制度とは、有力選手が希望球団を指名してその球団がドラフト指名すると優先的に獲得できるシステムでした。

逆指名のルール
  • 高校生は利用できない
  • ドラフト1位と2位のみ利用可能

逆指名制度にはこのような制限がありました。

なお、ドラフト3位以降はウェーバー&逆ウェーバー方式を交互に行いました。

2001年:自由獲得枠の新設

逆指名に変わって自由獲得枠が設けられました。

この枠自体は逆指名とほとんど同じものですが、この枠を1つ使用するときの球団の指名順序が統一されました。

2005年:自由獲得枠→希望入団枠

2005年には

  • 高校生ドラフト(10月)
  • 大学生&社会人ドラフト(11月)

この2回に分けてドラフト会議が行われました。

また、2005年に限って育成選手ドラフトが12月に開催されました。

2006年以降は通常のドラフト会議の後に育成指名会議が行われています。

2007年:希望入団枠の廃止

裏金による不正が発覚したことをきっかけに、希望入団枠が廃止されました。

2008年:統一ドラフト

2008年からは高校生と大学&社会人の選択会議が統合されて一緒に開催されています。


以上、ドラフト会議の歴史と変遷です。

ドラフト会議の事件簿

歴史が長いドラフト会議ですが、これまでに起きた事件を紹介します。

① 個人への金銭不正が判明

2004年に有望選手の獲得をめぐって金銭不正授受問題が起きました。

ドラフト会議直前にドラフト目玉選手に対して自由獲得枠を目指していた数球団が現金を渡していたことが発覚しました。

関与していた球団オーナーなど幹部は辞任等の処分が言い渡されました。

② アマチュア選手に金銭を供与

2007年にスカウト活動中にアマチュア選手7人とアマチュアチームの監督延べ170人に対して金銭を供与するなどの不正行為が行われていたことが発覚しました。

これをきっかけに希望入団枠が廃止となりました。

③珍事!1位抽選のぬか喜び

2015年のドラフト会議の目玉選手の1人に明治大学の高山選手がいました。

  1. ヤクルトスワローズ(真中監督)
  2. 阪神タイガース(金本監督)

この2チームが高山選手を1位指名したので、交渉権をかけた抽選になりました。

くじ引きを開いた瞬間にヤクルト真中監督が大きくガッツポーズをしました。

その瞬間に誰もがヤクルトが交渉権を引き当てたと思いました。

しかし、実は真中監督の勘違いで当たりくじを引いたのは阪神でした。


引いたくじにはドラフト会議のロゴマークが印刷されているのですが、それを見た瞬間に当たりと思ってしまったそうです・

ドラフト会議には育成指名もある

ドラフト会議は通常指名の後に育成指名会議が行われます。
育成指名選手は待遇面や環境面で通常の支配下登録選手と比べて大きなハンデがあります。

育成指名まで知ればプロ野球通!!

詳しくは下の記事で解説しているので、興味ある方はご覧ください。

【球界トレンド】プロ野球の育成契約とは?詳しい仕組みと「育成成り上がり選手」を紹介

ドラフト会議はプロ野球ファンの醍醐味

今回はドラフト会議の仕組み・ルール・歴史、ドラフト会議の事件簿などをご紹介してきました。

意外に知らなかったこともあったのではないでしょうか。

ドラフト会議で目玉選手がどの球団に行くのか楽しみにしながら、野球観戦を楽しみましょう。

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